スコアを縮めるためにすぐできること (1/2)

ゴルフというのはかなり特殊なスポーツで、どれだけボールを上手に正確に打つ事ができようと、どれだけ人よりも遠くに打てるからといってスコアがよくなったり、勝てたりしないものです。雑誌やウェブサイト(英語、日本語とも)の90%以上が届ける内容は「スィングメカニックス」であり、技術の面の情報しか流しません。また、ゴルファー同士の間でなされる話も「スィングメカニックス」ばかり。しかしながら、それだけ情報があふれた中で、どれだけゴルファーの技術が「向上」したというのか。どれだけ平均ハンディキャップが下がったのか。正確な統計は手元にありませんが、「1970年代から変化なし」 *1、「北カルフォリニアの平均ハンディキャップは 2001年から2006年の間で変化なし」*2 私はスコアの低下を妨げるのは技術 (フルスィングを中心とした、いわゆるボールを引っ叩く行為)よりもむしろ、別な点にあると考えます。勿論、70を切り、プロに近いレベルやプロを目指そうというのであれば話は別になり、卓越した技術の会得は不可欠でしょう。そういう針の先の話はここでは置いておいて、今よりも5, 10打は楽に縮めるための方策を書いてみます。昨年は1年間で、大体23(1月)から13(12月)まで下がりました。今ではたまにハーフで40を切ることもあります(とはいってもまだ3回だけ)。それでもティーショットはドライバーで200-220ヤードくらいを飛べばいい方であり、ゲームでニアピン賞(closest to the pin)や、ドライビングコンテスト (the longest drive)を獲ることは皆無です (つまりボールは飛ばないし、特に正確に打てるわけでもない)。

コースを調べる (宿題をする)

ゴルフは如何に少ない打数でボールをカップに入れるかを競うゲームです。プレーする前に各ホールの特徴, 長さ, 風向き, グリーンの傾斜をウェブのコースガイドや実際に練習ラウンドをして調べ小さなメモ帳に記載しておきます。特に各ホールの自分なりのParを設定したり (あくまでもスコアカードに書いてあるParはハンディキャップ0以下の人に作られている)、ティーショットでどのクラブを使うか、グリーンのどの部分に打つと3パットをしないで楽に2パットで上がれるか、アプローチでミスをするならどの方向が大けがをしないか、といったことを頭でシミュレーションします。


エンジニアリングやサイエンスの研究で実験結果を出す前に、凡その場合数値計算をして結果の予想を立てるためにシミュレーションを行うでしょう。それと同じこと (シミュレーションをして、リアルに実行する際の戦略や注意点を洗い出すこと)をします。


コースを知り、自分の強みや特性(クセや統計情報)を熟知して、ミエとエゴを捨てれば自然とスコアはよくなります。

クラブ編成を見直す

ルールではバッグにはパターを含めて14本までクラブを入れる事ができます。しかしながら、クラブは多ければ多い程迷う。加えて、ある程度のスキルに達していないとアイアンで打ったときの飛距離の差はさほど明瞭に出なかったりします。以前と今はこんな感じの編成にしています。

  • 100を切ったとき: 3-wood, 7-wood, 5-iron, 7-iron, 9-iron, PW, SW(56°), パター (8本)
  • ここ最近: 1-wood, 3-wood, 19°-hybrid, 4-9-iron, PW, 50,56,60°, パター (14本)

最初はすごくシンプルな構成(というかハーフセットに近い状態)でスタートしました。アイアンの間を抜くのは、精度が出ない、5番で打っても, 6番で打っても、7番で打っても平均的に同じ距離なので、中間の6番を除けています。8番も然り。4番以下のアイアンは打てないのでいらない。ドライバーも然り。3番や4番くらいのウッドで打つのが易しく、ミスをしにくいはずです。また、最近はテクノロジーの進化がすばらしく、12°や13°のドライバーも売られていたりします。よって100を切るのだったら"易しく打ててミスが少ない"ドライバーを1本に, ハイブリッド1本, アイアン2,3本, SW, パターで十分だと思います。逆に沢山いれすぎるとスコアを崩すのではないかな。。。


いろいろウッドを足したりしていましたが、どうやら5番ウッドと7番ウッドが大して距離が変わらず、選択に迷いが生じることが多くなりました。それ故に、その2本の無駄なウッドをのけて、1 本のハイブリッドに交換しました。これで選択がシンプルになります(故に思い切って振れる)。また、60°のウェッジは殆ど活躍しないのと、転がしてアプローチをするのが好きな私は1ラウンドに1,2回おまけで使うくらいなので、これも捨てるかもしれません(貰い物なのにすいません)。60°はまだ必要なさそうだ。


「使えるクラブだけをバッグに入れる。打てない・ほとんど使わないクラブは除ける。」これ大事。ゴルフはミスを時間で積分し、やり直しが利かないスポーツです。特にクラブ選択でまよったとき、色気を出して上手くうてる確率が低いクラブを使ったときは、たいていミスに綱がることが多いかと。

体調を調える

プレー当日に風邪を引いたり、怪我をしてしまっては元も子もありません。また、病気になってキャンセルをするとなるといろいろと他人(同伴者, 企画運営者など)に迷惑がかかります。ベストコンディションが、ベストスコアを保証することはありませんが、コンディションはよいことに超した事はない。


またプレー中に、水分および糖分を定期的に補給することは不可欠です。理想的には、1打毎にスポーツドリンクを1口(大さじ1くらい)を飲むとか、1ホール毎にチョコレートを1かけら口に入れるというマネージメントが欲しいところです。スタートの数ホールはスムーズにプレーができていたのが、後半の上がりの幾つかのホールでメロメロになってしまった、というのはよく聞く話です。その原因の一つに身体のエネルギーが不足していることが挙げられると思います(グリコーゲンだっけ)。それを補給するには糖質を摂取しないといけません。他は、有酸素運動不足からくるスタミナ不足かと。走り込む必要はありません。普段から歩く量を増やすことを意識したり、エレベーターの利用を避けたりするだけで十分。


普段プレーするときは、水にチョコレート、または水にスポーツドリンクを薄めたものを500mlのペットボトルで4-6本バッグに入れて持ち歩きます。水は意外と重いんだよな。。。6本で3kgだし。

ストレッチをする

練習場で特にみかけるのですが、大半のゴルファーはストレッチにかける時間が短い。ストレッチは関節と筋肉をほぐし、スムーズなスィングをつくる他に、怪我の防止に役立ちます。これはサッカーとかバレーボールとかでも同じだったはず。ゴルフスィングは瞬発的な動きですが、足先から頭までの関節が一瞬にして動作します。また、でこぼこした場所を長時間歩くわけですし。


ボールを本格的に打つ前には、5-10分、15分くらいはじっくりとストレッチを取り入れるべきです。普段の日でも、朝起きたときや休憩時間にもストレッチをして柔軟性を維持するのが望ましいです。

How Simple Golf Stretches Can Add Yards to Your Drives
http://golf.about.com/od/fitnesshealth/a/stretch_yards.htm

*1:http://www.golfmadesimple.com/ポッドキャストで聞いた情報。

*2:NCGAのウェブサイトの記事で読んだ情報。

iTunes Uは大学の授業を淘汰する(かも): 独学システムおよび失われる情報のアーカイブ化

最近iTunes U (http://www.apple.com/education/itunesu/)でいろいろな大学の講義をダウンロードしまくって、その観まくっています。。といいたいところですが、大量にDLした中から一部だけ観てます。随分と大げさなタイトルを書きましたが、正直な感想「こんな仕組み(サービス)が大学学部のころにあったら、すごかったなぁー」と思います。


例えば、日本の学部で習った授業の中で"意味がないと感じた"、言い換えると"なんでこんなことを習いテストを受ける必要があるのか、将来何の役に立つのか、イメージができなかった"1つは「線形代数(Linear Algebra)」だ。はっきり言って、当時受けた授業は最低ランクだった。


そんな場合、「ちゃんとした線形代数の講義を聞きたいな」と思ったら、iTunes UへアクセスするとでMITで行われるLinear Algebraの授業(動画)が全て手に入るのである。MIT Open Coursework (OCW)に行けば宿題および試験の問題と解答も手に入る。唯一教科書は買わないといけないのだが、殆ど無料で勉強ができる。無料で勉強できる代わりに、学位や単位はもらえないのだが(これはお金を出してある意味"買う"しかない)。

学部のときに受けた授業は、このMITのLinear Algebraでカバーされる内容の半分も満たない内容を1年かけて履修した(履修さされた)。加えてよく思い出したら、あまりにくだらないので、教科書も指定された物とは違うものを買って勝手に自習していた気がする。だが、もしiTunes Uのような仕組みが当時存在したとしたら、それを多いに活用していたのではないだろうか? こうして、内容のずさんな授業は淘汰(無視)されていく構図ができていくかもしれない。公開される授業や講演は今後数年のうちに怒濤の勢いで増加してゆくであろうから(現在iTunes Uで手に入る授業の種類は決して多くはない)、2010年頃には実質大学4年間に受講する講義タイプの授業はiTunes Uで網羅できたりするかもね。いろいろな大学から提供されている授業を組み合わせて。

MIT OCW (Linear Algebra)のウェブサイト:
http://ocw.mit.edu/OcwWeb/Mathematics/18-06Spring-2005/CourseHome/index.htm


Michigan Techの天文学(Astronomy)の授業はNHKのドキュメンタリー、TV番組を観ているようでなかなかよい感じでした。


このiTunes Uは各大学が、より優秀な生徒をこぞって集めるためのプロモーションビデオの場として使っている要素があるかもしれない、とふと思った。自分たちの大学で行われている毎日の授業の一部をサンプル(無料)として配布し、大学選択の参考としてもらっている狙いがあるのかもしれません。あくまで単純な予測。