Google + MATLAB = Matgle? - 数値計算も「あちら側」で行う

seihiguchi2006-02-01


「こんなこといいな、できたらいいなー」的な思いつき. MS Wordに代表されるワープロソフト*1はローカルのマシンで文書作成を行うソフトだが、web上で作成できるサービスにWritely (http://www.writely.com/)なんかがある. 要するにブラウザ上のワードプロセッサで、複数の編集者で文書を共有できる(そしてローカルマシンに特別なソフトをインストールしなくていいという利点もあり).


数値計算を必要とする研究、仕事をしている場合、数値計算用のソフトというのは毎日の活動で必要不可欠である. 独断と偏見の経験によると、アメリカではMATLAB (http://www.mathworks.com/)というソフトの利用率が高い. 日本(学部)で授業を取っていたときには、(例えば力学の授業とかで)あるシステムの運動方程式を導きだして、その挙動を図示したい、てなときには大概「手計算しなさい!」と命令が下るのが専らだった. それとは対象的に、こちらの授業では「運動方程式は、かくかくしかじか、このように導きだされます。あとは, MATLAB積分させて、応答の図はこんな具合になりますなー」と。どちらがいいかは一概には言えないが、すくなくともこちらは物事の本質、物理的意味を言葉で理解することに重点を置き、計算力があるかどうかはあまり問題視しない(だから計算が苦手な人が多い?). 計算はコンピュータにやらせればええし、数値計算の方法を専門に取り扱う授業に任せればよいというスタンス. 逆に, 手計算させらてた経験によって随分助けれたことがあるのも事実.


というわけで、MATLABがないと研究生活・学業が成り立たないと言っても過言ではないのであるが、如何せん毎回毎回自分のPCでMATLABを起動するのが面倒なときがあるし、ライセンス料も馬鹿にならない. ライセンス料は研究所が払うし、または学校の端末にssh -Xすればよいので実質的な問題ではないが、しばしば「ブラウザ上で動作すれば便利だなぁー」と思う.


Mathworks (MATLABの開発・販売元)がGoogle*2なんかと手を組んで, ブラウザを通じてSimulinkが使えるとか、行列演算をちょいちょいっと気楽に行えるようなサービスを提供するようになるとは考えにくい... 多分.


しかしながら、MATLABと高い互換性を誇るOpen Source SoftwareとしてGNU Octaveがある. または、PythonだとPyNumやMatplotlib/PyLabを組み合わせればMATLABに似た環境が作れる. そういったOSS (+ Ajax) を活用して、どっかの会社がサービスを提供しないかなぁ.


ついでに, 「GIMP + Google = Gigle」, 「ImageMagic + Google = GoogleMagic」 とか. つまり、Web上で気楽に画像を編集(サイズ変更、簡単な色調補正、明度や彩度の修正)できるようにするサービスとかあってもいいなぁ... ってすでにどこかにあったりして. ちょっとした編集するためにGIMPPhotoshopを起動するのはしんどいときがある. とくにWindows系OSだとデフォルトでまともな機能を提供できる画像編集ソフトがないので、そういう場合にオンラインで無料で利用できるサービスがあれば便利だなー、と思った今日この頃.

*1:本当はOpenOffice.ORG と書きたいところなのだが...

*2:Googleである必要はないのだが...