山村雅夫氏講演 (JTPAイベント)
第4回JTPAシリコンバレーツアーの最終プログラムである山村雅夫氏の講演について簡単なリポートを作成. 「シリコンバレーでスタッフ500人をマネージメントする日本人」というサブタイトルで、アメリカの会社でマネージメントを行うための仕組みやノウハウ、それにまつわる経験談を聞くことができた. その概要を紹介してみたい.
URL: http://www.jtpa.org/archives/2006/01/ee.html
ご自身の EFI でのご経験について
1. 英語の議論の方法および、ロジックの組み立て方 について
アメリカの会社で働く際には、自分の意見を主張できることが不可欠である. 日本人は一般にディスカッションを苦手とし、とくに物事を論理整然と筋道を立てて話すことを苦手としていることが少なくないのであるが、相手を説得、自己の主張を通すためには「ロジック」を組み立てることが要求される.
多国籍企業においては、人材の広がりがあり個々の生活習慣や考え方の相違, 日本的メンタリティとのギャップというものに直面する.
3. 日本と米国のビジネス認識の相違と対処方法
アメリカは契約主義、契約が先, 一方で日本は逆, 契約はいいかげん, これは大きなギャップである.
4. 会社での積極的な自己アピール
アメリカは結果志向型実力主義社会. 自分が成し遂げた成果を評価に結びつけるためには, 如何に会社, マネージャにアピールすることができるかがとても重要になる. 日本では自分で自分の達成事項を意図的に主張することはないが、ここでは生抜くために不可欠.
シリコンバレーサバイバルのポイント
- 会社の選び方 (将来性、経済性、タイミング)
- 自分の専門性と特徴をどう発展させるのか
- 新しいビジネスと技術の立ち上げ
- 多国籍の中での組織の作り方と運用
- 成果の正当な評価と認識 (自分の評価を正当でないと思ったときは、“ロジック”で武装して必ず主張、反論しなければならない)
management 成功の秘訣: 2-in-1 box management
2-in-1 boxとは最近導入された管理の方法で、1人に対して2人のマネージャがつくという方式である.
- 大まかな守備範囲の取り決めが必要
- 性格や思考方法が異なる2人が効率的 (なぁなぁにならない)
- お互いの意思疎通方法の重要性
- pros
- 開発発生時の対応が早い
- より大きな範囲の守備をカバー
- 単純な決断ミスの軽減
- メリットのほうが大きい, 採用してから6ヶ月程度
- 失敗時は、責任の負担を取り合う
- cons
- 複雑な問題は統一見解検討時間が必要 (話し合う時間などにとられる)
- 達成感の満足度が80%程度
EFI Overview (補足)
- 主な業務 (ハードウェアからソフトウェアまで開発)
- Printer controller (コントローラの開発),
- software solution,
- wideformat print (10m幅のインクジェットの開発)
- # employees = 1650
- 年間売上 > $500 mil