問題解決手法は複数存在する: 80を切るまでドライバーは要らないのではないだろうか?

目的

この記事は「ドライバーはなくても、わりとスコアはよくなるのではないか?」という提案をするだけである。あくまでもドライバーショットの精度を高めてスコアを下げる他にも、「ドライバーをバッグから抜くのも1つの方法ではないか」(参考リンク)という偉人の提案をサポートするためのものである。ドライバーが無くても90を切り、80を切る可能性があるということを検証してみたい。

キーワード

ドライバー, 100を切る, 90を切る, 80を切る, 精度, 確率, ショートゲーム, パッティング, アプローチ, 飛距離

実験方法

18ホールをプレーするのだが、バッグからドライバー (1W)を抜いてプレーする。もしくはバッグに入れても使わない。ティーショットは3番などのフェアウェー・ウッドを使う。アイアンの本数を減らすといったようなことは特に施さない。抜いたことにより、スコアに変化が出るかどうか調べる。


実験結果 (@Shoreline Golf Links)

HOLE 1 2 3 4 5 6 7 8 9 OUT 10 11 12 13 14 15 16 17 18 IN TOTAL
WHITE 70.2/120 484 374 358 136 340 375 370 143 474 3054 475 123 338 346 361 366 496 137 379 3021 6075
Par 5 4 4 3 4 4 4 3 5 36 5 3 4 4 4 4 5 3 4 36 72
Score 5 6 5 3 5 5 6 4 6 45 6 4 4 5 4 5 5 4 4 41 86
+/- Bogey -1 +1 0 -1 0 0 +1 0 0 0 0 0 -1 0 -1 0 -1 0 -1 -4 -4
Putts 1 2 3 1 2 2 3 3 3 20 1 2 2 3 2 2 1 3 0 18 38
  • ボギーをパーとして計算すると、後半9ホールは比較的よい結果といえる。
    • 18番ホールは4打目が直接カップに入ったまぐれあたりである。故に、後半は42前後のスコアとするのが妥当である。
  • 3パットを6回犯している。そのうち5回はパー・オンを果している、パーを比較的簡単に奪うチャンスを作っている状況化においてしでかしている。
  • Par-3以外のホールはすべて3番ウッドを使った。特に飛ぶことはなく、芯を食っても220ヤード程度、普通は190-200ヤード程度がせいぜいである。が、致命的なミスが発生することは少ない。

考察

比較的短いコース (レギュラーティーで6000ヤードちょっと)ではあるが、ドライバーを使わず90以下でプレーし、80代前半で回ることができる可能性を示せた結果であると思われる。コースレート:70.2, スロープレート:120のコースを86で回ったときの, Handicap Differential Indexは14.9 (=(86-70.2)*113/120)である。USGAハンディキャップはこのDifferential Indexを元に計算されるため、おおざっぱにあと5打ほど縮めれば、シングルハンデに到達する可能性を示している。このDifferential Indexはコースによって変化する。例えば、Stanford GCを同じ86でプレーしたとすると, (86-70.5)*113/133=13.2 という計算である。難しいコースになるほど、同じスコアにたいしてDifferential Indexは小さくなる傾向がある。その分グロススコアが高くなるのだが。。。


さて5打縮めるにはどうするべきか。


なんといってもパッティングの悪さが目立つ。18ホールで合計38パット、加えて3パットを6回も犯しているのだ。そのうち5回はパーオンを果した上での3パットである。アプローチショットの精度が低いために、ピンから遠いところへ落ちてしまい、長いパットを強いられるという理由も一部あるのだが、6回も犯すのは学習能力を疑わざるを得ない。極端に長いパットはなく、長くてもせいぜい10ヤード, 30フィート程度のものだ。3パットを1ラウンドで1,2回は許容するとしても、単純計算でパットだけで5打ないし6打縮めることは比較的楽にできそうである。少なくとも、毎ホールをドライバーで250ヤード飛ばしてフェアウェーをキープするよりも。


練習をしなくなって、極端に技術の低下が顕著に現れるのはショートゲームであり、パッティングなのかもしれない。


世の中の問題に対して、解決策というのは複数存在することが多い。ドライバーの精度を上げて、アプローチショットを易しい短いクラブで打てるようにするのも、よいかもしれない。しかし、近年の道具の進化に伴い打ち易く飛ぶとされるクラブが各メーカーからこぞって売り出されているが、果して全体として「ドライバー平均飛距離」とやらは以前よりも伸びたのだろうか? その結果として平均的なスコアは目覚しく縮まったのだろうかというのは疑いの余地がある。


反対にドライバーを抜いて、比較的打ち易いフェアウェーウッド (=シャフトが短く、ロフト角が大きい) を使い、グリーン回りのアプローチの精度およびパットの正確性を高める方が、前者よりも比較して楽にスコアを縮めることができるのではないかと思う。

Future Works

無論、仮定での話ではあるが、シングルハンディキャップに達したらコースでは青ティー(バックティー)から回る機会が多くなるだろう。すると、ティーショットが200ヤード程度しか飛ばないようでは、(特にPar-4で)パーを奪っていくのはかなりしんどい。


すごくしんどい。


全力でしんどい。


バックティーから回ると420ヤード前後のPar-4が多くなり、Par-5も長くなるわけです。ティーショットでいい当りをして220ヤード, それでも残り200ヤード残るのですから、アプローチが大変です。こうなると飛距離が伸びたほうが、断然楽だ。


最後に、3番ウッドだけで80を切ることができるかどうかは結論し難い。80〜82のスコアを出すことは充分にできるはずであり(レギュラーティーからプレーして), シングルハンディキャップに達するのは可能であると思われる。しかしながら、80を切り, 70代後半、78前後のスコアを叩き出すのは困難を極めるかもしれない。とくに最大で220ヤード程度では可能性は乏しいか、限りなく0に近いだろう。


そこで初めてドライバーが役に立つのではないだろうか。