Stanford University 学校事情(1): 大学院の授業料について
このコーナーではStanford大学はどんなところか連載していきます. Googleや留学雑誌などでは分からないことを数多く紹介できればと思います.
今回は, なにかとよく尋ねられることがある授業料について.
Stanford大学は(アメリカ合衆国の)どこにある? と聞きたくなるかもしれません.それはStanford市にあります.下のGoogle Mapsを参照.
敷地面積は8000エーカーあり, モスクワ大学に次いで世界第2位の広さを誇ります.馴染みのある都市としてはSan Franciscoが近く車で約1時間程の距離です.あまりにも広いので一つのCityを形成するほどなんですね.
- 1エーカーは約1200坪,
- 8000エーカーは東京ディズニーランド(パークエリア)の約60倍.
授業料
さて, 本題の授業料ですが, School of Engineeringの場合について紹介します.たとえばMaster(修士課程)として入学した場合, 学位を得るためには45単位とらなければなりません.概ね1クラスで3単位取得することができますので, 大雑把には卒業までに15クラスとることになります.
EngineeringでM.S.(Master of Science)を取得する場合, 日本でいうところの
修士論文を書く必要はありません.これは学校・プログラムによって異なります.
余談ですが, 上記について個人的見解を述べさせていただきますと, 研究者としての能力・経験という観点で日米のMasterを比べると日本の学生の方が秀でているのではないかと思うことがあります.通常日本の大学では4年生にあがると同時に研究室配属・卒論研究を開始して, 修士まで進むと3年間研究活動をすることになるからです.
1学期(StanfordはQuarter Systemを採用していて1年を4つの期間に別けています.1学期は10週間が目安)に取る授業(厳密には単位数)によって納める授業料が変化します.以下は2005-2006年度の例です.
1〜10単位 (3クラスまで) = $7,210 11〜18単位 (4〜6クラス) = $11,090
http://www.stanford.edu/dept/registrar/registration/tuition.html
一応19単位以上のレートもあるのですが, あまりに非現実的ですので省略します.Aero/AstroのMaster1年目であれば5クラスとることも可能です.事実およそ半数の新入生が3学期で45単位そろえてM.S.を取得する.その一方でEE(Electrical Engineering: 電気工学)で1年で卒業すると宣言すると"精神病院を紹介してあげようか?"と言われてしまうらしいです(そのくらい1つの授業が重い).
余談ながら,毎年授業料は異様な値上げが敢行されています.
2002-2003: $6,000 2003-2004: $6,600 2004-2005: $6,900 2005-2006: $7,210
1年(3学期)に換算すると $1,210 x3 =$3,630!
卒業に必要な単位は45単位ですから, 以下のようなケースを考えましょう.
Case1: 3科目づつ5学期で取得: $7,210 x 5 = $36,050 (2年弱) Case2: 5科目づつ3学期で取得: $11,090 x 3 = $33,270 (9ヶ月) Case3: 6科目を2学期,3学期めで3個: $11,090 x2 + $7,210 = $29,390 (9ヶ月) Case4: 4科目を3学期,3科目を1学期: $11,090 x3 + $7,210 = $40,480 (1年半)
Case1 と 2が一般的なパターンです.
Stanfordでは医療保険(Health Insurance)に加入することが義務づけられています.学校側で準備されているCardinal Careに加入するか, 外部の保険サービスを受けるかというパターンがあります.利便性を考えて私はCardinal Careを利用しています.今まで3回ほどER(Emergency Room)へ行きましたので結構もとがとれているかもしれません.
さて, 2005-2006年度の1学期間の保険代は$596になります.1年間の滞在では$2,386です.これまた保険代もべらぼうな値上がりをしていて以下の図が示しています.
2002-2003: $368.00 2003-2004: $432.00 2004-2005: $516.00 2005-2006: $596.00
次回は住居について書くつもりです.家賃だけでなく,間取りや写真なども掲載します.
