Stanford University 学校事情(3): 大学院 キャンパス内の住居・寮の事情を紹介
第3回目はキャンパス内にある大学院生用(Single)の住居について紹介します.
概要
Google Mapsで衛星写真が見られるとはいえども, 上空から撮影された写真ですのでなかなか雰囲気を感じとっていただくことは難しいかもしれませんが, 以下のGoogle Mapでキャンパスのどこに位置するかがおよそわかります.
現在大学院生は大雑把に12000人ほど在籍していて, その内の3000人程度がキャンパス内に住んでいるといわれています.キャンパス内に住む人々の大半はEscondido Village(略してEV)で暮らしています.EVはキャンパスの北東に位置し, キャンパス内でもっとも大きな住宅地帯です.EVは院生用の住居ですので研究者として(ポスドクも含む)滞在している方々には残念ながら開かれていません.
Stanfordに関する統計データはここ: http://www.stanford.edu/home/statistics/
このページには過去数年に渡ってのデータがあるのでいずれここを元にしてネタを考えてみます.
EVには,
(a) 2-bedroom, 3-bedroomの2、3人でシェアするタイプ
(b) Studio, 1人部屋
(c) Couple without children
(d) Couple with children
という大きく4つの種類があります.一般に(a) -> (d)につれて家賃が上がるようです.
現在の住居
現在はStudioというベッドルームやキッチンなどの部屋に仕切りがない、ワンルームタイプの住居に住んでいます.さすがにバス・トイレは別ですが.Studioはキャンパス内には1〜6までありまして, 新しい建物で、内部はホテルに居るような感覚に近いです.
Studio 3
キャンパス内の住居ははじめから家具が設置されていて, ベッド, 洋服ダンス, 机, 椅子, ソファー, 冷蔵庫など基本的なものが揃っているため非常に便利です.ただ椅子の座り心地は最悪ですのでこれだけは自分の好きなものを購入しましたが.
初めに驚いたのが、バス・トイレの広さ.無駄に広いと言えてしまうくらいで, 部屋の総面積の25%くらいを占めています.建設会社で働く人曰く、handicappedな人が快適に暮らせることまで考慮して設計してある、そうです.浴槽は身長が1.8mくらいまでの人ならゆったりと浸かれるくらいの幅と深さがあり非常に快適.
家賃
Studioは1人で住むため家賃はやや高めに設定されています(Bay Areaの平均などから比べれば激安ですが...), $2,000/monthの収入と比べると、という意味なので.以下は2005-2006年のレートです.
12ヶ月合計: $10,928 1ヶ月平均: $910.67
出典: http://www.stanford.edu/dept/hds/has/tour/gradtour/rateschart.html
Studioの前は2-bedroomの部屋を2年間借りていました.広さはStudioの4倍くらいで, キッチン・バス・リビングを2人でシェア、ベッドルームはそれぞれ用意されているというタイプです.こちらは平屋なので玄関の前の芝生でバーベキューをしたり、ホームパーティをしたり、ラフからのショットを練習したりとなかなか楽しい生活でした.2-bedroomタイプはシェアをするので家賃は安めに設定されています.
12ヶ月合計: $8,680 1ヶ月平均: $723.33
サービス
家賃が高いか安いかというのは個人の判断に委ねられます.上の$910/monthには何がおまけとして付いてくるかは以下になります.
(a) 洗濯機・乾燥機が24/7使い放題 (2004年より開始)
(b) 固定電話, インターネットサービス, アナログケーブルTV (2005年より開始)
(c) 水道、電気
(d) 机、椅子、ベッド、本棚などの家具
インターネットサービスについてはいずれ書こうと思います.アメリカのネットワーク事情は日本に比べたら石器時代と言えるかもしれませんが, キャンパス内の住居で使えるネットワークサービスは性能・価格ともに抜群と言えるでしょう.簡単に2004年の例では$13/月で,100Mbps(理論値),固定グローバルIPを全員に配布などという具合です.キャンパス外ではkBpsや数Mbpsという程度.....OSのネットワークインストールも楽珍.なぜか最近のPCにはFDDが付いていないことが非常に多いのが難点.
家賃も第1回で紹介したように, 年度を追うごとに値上がりをしています.ベイエリアの賃貸は全体として値下がりをしているようですが.昨年は洗濯機・乾燥機が"Just Like Home" Projectによって使いたい放題に, 今年はTV,電話,ネットの料金が組み込まれたので納得ができる範囲ではあります.
次回はCouple用の住居とネットワークサービスについて紹介します.