「ウェブ進化論」(梅田望夫著)


”本当の大革命はこれから起こる”という言葉が強く印象に残りました.

近年のネット世界(および現実世界)における変化というのは、インターネットにあまり関心がない人々にとっては大した意味がないのかもしれないですし、ブラウザを開いて、とあるホームページを眺めてみても、表面上(見かけ)は5年前(又はそれよりも前)と変わってなかったりするので、「インターネットなんて一体何が変わっているの, 成長しているの?」と思われる人々が世の中には意外に少なくないのでは、と思ったりします. 実は自分も1年くらい前までは、「そんなんネットなんて昔と一緒やねんか」と思ってました.

よく注意して、凝視して、表面の裏側で起こっている、動いていることを「観よう」としないと、ウェブで進行していることはわかりにくいですから(少なくとも、情報産業で働いているわけでもない自分にとっては).


この「ウェブ進化論」は、インターネットをよく知らない人らにとっても、現在注目されていること(グーグルの何が凄いのかとか、オープンソースがもたらした本質的意味とか, web2.0とは何を意味するのかとか)を誰にでもわかりやすい言葉で解説して、そしてそこから、将来の展望についても言及されています. だから、コンピューター・マニア, インターネットの世界に棲みついている人たちには勿論のこと、「インターネットは詳しくないが、けっこう興味はある」といった方々にもお薦め. 「コンピュータは苦手なんだよな...」と思っていても大丈夫.

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20060130
物事の本質を的確に捉えて、わかりやすく解説されるのは芸術的.

最後に, 興味深いのは、グーグルの技術的側面だけではなくして、企業内部の「組織マネージメント」についても詳しく解説をされています. これは面白い. googleで検索してもこれは出てこないのでは...?