シリコンバレーに棲むための条件(1)*2

seihiguchi2006-07-05


シリコンバレーでサバイバルするために必要な条件はなにか? コミュニケーション能力(交渉したり、自己の意見を主張したり、他人に負けない技能だったり)も然りだが、キャリアの上でのサバイバル方法は脇においておくと、最重要なのはなんといっても食生活のマネージメントである。要は自分の食事を毎食調達することができて、尚かつ健康管理もできなければならない。そうでなければ、生活習慣病(その代表は肥満や高血圧)に陥る。今やアメリカの成人の1/3が肥満であると言われている。この地域を一度でもご覧になったことがあれば、街角の至る所に体格だけは相撲とりと同等かそれ以上という老若男女を見つけ出すことは雑作も無い*1


様々な方策があるだろうが、主な食生活サバイバル方法としては次の3つに大きくわけられるのではないであろうか。

  1. 自分で食材をそろえて、自分で調理する。自炊する。
  2. とにかく稼ぎまくって、外食をする。また健康維持グッズに投資する。
  3. 料理をすることが食べることよりも大好きで抜群にできる旦那/嫁をGETする。

無論、この辺で活躍している方々は一つの方法に固執するのではなく、複数を組み合わせることで、充実した食生活を送っているようである。

自炊しまくり戦略

この地域(国には)日本のようにコンビニが自宅から徒歩で1分の圏内に何件もひしめき合いしのぎを削るという状況はありえない。一応セブンイレブンというものはあるが、かなりコンビニエンスなストアではないと思う。外食事情というのは、「安くて旨いものを自宅から近距離で得られる」ことは難しい。要は外食ばかりするにはコストが高く、時間も比較的多く消費してしまう。


それとは対称に、食材は豊富にあると言える。「量」の充実もさることながら、このシリコンバレー一帯は人種の入り混じりが多いこともあり「種類」の面でも充実しているのである。この辺りのスーパー(grocery store)で手に入る食材は種類が多く(様々な国々のスーパーがあるので)、量も多く、さらに「安い」。事実、東京で生活していたときの平均的な食費と、ここでのそれは20 – 30% 程度節約をしている。種類としては、日本、韓国、中国、(勿論)アメリカ、ヨーロッパスタイルの八百屋、インド(スパイス専門店)などなど。殆どの用事は中国とアメリカで間に合うのだが、いろいろと凝ったものや、ある特定の食品を手に入れるには選択肢の幅が広いのは助かる。欠点としては、(日本に比べて)国土が広いため、スーパーを3件くらい回っただけで1時間、2時間買い物に費やしてしまうことがある。この辺りは分担することで労力を分散できる。


以前自宅について少々言及したときには触れていませんでしたが、一人暮らしの家のくせにキッチンにはストーブが4つ、鶏一匹くらいなら軽く焼けるほどの大きさのオーブンが備えられていたりして、設備の面でも整っている。


材料は安い。車があればいいし、自転車しかない場合でも割と近くに小さなスーパーがあったりする。私はちなみに入学して最初の2年間はちゃりんこ生活をしていて、近くのローカルスーパーでよく買い物をしておりました。あとは、学生の間ではよくやっていますが、買い物へ車で行く人がいた場合には図々しく一緒に乗せて行ってもらうのも有効。


ここでの要点は、

  • 材料は安くて量が多く旨いものが充実している。
  • 技量さえあれば困ることはまずない。
  • 単身渡米をすることになり、料理に自信がなければ、英語の勉強をすると同時に簡単な家庭料理を学ぶべし。

あと、わりと大切かもしれないのは、「日本の常識(=ごく普通にまかり通ること)は、ここの常識ではない」ことが多いことか。


ついでに、食い意地がはっていると、デザートなんかにも凝り始めたりする。例えば、Stanford大学のキャンパスから近いところに、ベリー(berry)を自分で詰んで買って帰れるところ(要するにベリー狩り?)がある。ベリー(ブルーベリー、ラズベリーブラックベリーなど)なんてのは、スーパーでも購入できるが、やっぱ畑で詰んだものを入手してパイやタルトにすると最高でしょう。


また、ここには日本で食べられるような旨いソバがない、ため自分でソバを打って食す人々もいらっしゃる。あとは、鍋奉行の専門家なども。


外食しまくり戦略

さて次は、「外食しまくり戦略」。


ちょっと経済的に余裕があり、旨いレストランを探し出したり、食べ歩きが好きな性格であったら、外食をメインにしてもよい。アメリカでレストランで食事をすると、税金に加えて, 合計金額の15-20% 程度のチップを払う必要があったりして、あまり経済的とはいいにくい。食材と同じく、レストランもあらゆる種類の店があるためいつも悩ましい選択を迫られる。とくに優柔不断な性格なので。比較的アジア系レストランは多人数でいくと、割安で旨いものが食べられる。尚かつ店で出される量も多いので、自宅に持って帰ってもう一食分くらいになったりする。特に安くて旨いものをいつも食べようと苦労するかもしれないが、高くて旨いものなら、お金さえあれば簡単に?解決ができるという特徴がある。私には当分縁がありまへん。


意外に、安くて旨いものが食べられるのがゴルフ場に隣接されているレストラン, クラブハウスのレストランなのだ。割引のクーポンなんかを持って行けば、通常の半額の値段でいただけたりする。

専属コックをつける戦略

最後は、自分では料理はしないし、あまり外食もしたくない派はどうするか。それは、専属コックを雇うか、料理好きな嫁(または旦那)をGETしましょう。


(だんだん文章が短くなってしまったな。。。)

*1:相撲レスラーは筋肉量が多い。体脂肪率は20%ぐらいといわれている。