タイガー・ウッズの強い思考 (Think Like Tiger)

こんな本を読みました(日本語版)。

タイガー・ウッズの強い思考~ビジネスにも効く! 驚異のメンタル術~

タイガー・ウッズの強い思考~ビジネスにも効く! 驚異のメンタル術~

Think Like Tiger: An Analysis of Tiger Woods' Mental Game

Think Like Tiger: An Analysis of Tiger Woods' Mental Game

「ゴルフは90%がメンタルなゲームだ。そして残りの10%もメンタルだ」(Jim Frick)

などと様々な格言で言われるように、ゴルフはプレーヤーの感情を制御し、思考力を駆使することを相当要求される。


本書にあるように、

これらの本の大部分は、「いかに正しいセットアップをするか」「スムーズで正しいバック・スィングを身につけるか」「いかに力強いダウン・スィングでインパクトを迎え、フィニッシュまでクラブを振り切るか」などというように、もっぱら技術的なことを題材にしてきた。そして、多くのアマチュア・ゴルファーは、このような多数の(技術的な)レッスン書を読まされたわけである。


その間、ゴルフの道具は飛躍的に進化し、数多くの優秀なレッスン・プロが世界中で熱心な指導を続けてきたのだが、それにもかかわらず多くのアマチュア・ゴルファーはなかなかスコアを縮めることができないでいる。ハンディキャップがシングルの人数はかなり限られているし、ましては平均してパー・プレーでプレーできるゴルファーなどはほんの一握りしかいない。これは一体どういうことなのだろうか?

と、技術について解説する本やウェブサイトがほとんどである。


が、最重要項目の一つである「メンタル」について詳述された文献は見付けにくいし、とかく一般に軽視されがちだ。(頭を使う事、メンタル面よりも)スィングばかりに気を取られ過ぎな感がある。技術は、ある程度の理屈の理解も必要だが、本の文字から目で理解するよりは、実際にティーチィングプロなどに手取り足取り体を使って教えてもらったり、練習場やコースで上級者のプレーを目で見て学習/盗むことがより近道なのではないか。


本書は、事実上世界一(史上最強?)のTiger Woodsの強さを支えているであろうはずの、彼の賢い「頭の使い方」を事実を交えつつ解説している。ゴルフで学ぶメンタルコントロール/マネージメントは日常生活においても非常に役立つものである。故に、ただゴルフのスコアを縮めるためだけではなく、もっと広い意味で仕事や人生にプラスになる内容であろう。


わが国で世界のメジャー選手権を取っているのは、樋口久子プロ一人だけである。当時よりはずっと恵まれた条件でメジャー選手権に参加しながら、多くの男子プロが四半世紀にわたって挑戦しているのに、勝てないのはなぜだろうか。

「競技の本質をよく理解していないから」という指摘をしたのは、ニクラス、ワトソン、トレビノ、アーウィンの四人だ。日本のプロはスター意識が強すぎて、物言いも幼稚なら、ゴルファーとしての矜持に欠ける選手が多いらしい。
(出典: 第22回 ゴルフの本質(1), http://www.noma.or.jp/chiebako/chie22.html)